新しい仕事がしたい

「がんを公表するのはいいけど、ステージ3Aであることは言わないほうがいい」

実は先生からも、こう釘を刺されていた。

『フルコース がんと私と家族の日々』(著:梅宮アンナ/文藝春秋)

「世の中の人は、ステージのことをすごく気にしています。でも、実際のところは詳しくは知らない。ステージ1だから助かるとか助からないとか、そういう話ではないんです。多くの人からは、ステージ3Aが、かなり症状が進んでいる状態だと思われてしまうはず。それで、アンナさんのお仕事がなくなっちゃうかもしれない」

すごく親身になってくれて、ありがたかった。

私はこう答えた。

「でもね、先生。私ね、新しいお仕事がしたいんです」

今までの芸能界の仕事にはもちろん感謝している。でも、新しい分野、新しい体験をもとに活動していくことは私の性分にも、今の身の丈にも合っている。

がんになったんだから、芸能人として医療やウェルネスの情報を発信していくことだって立派な仕事のはずだ。

それに私が「ステージ3A」であることを公表すれば、ステージ1、2、3のがん患者の人たちは「ああ、梅宮アンナ、3Aなんだ。私、まだマシかも」なんて、ちょっとでも安心してくれるかもしれない。

人に希望を与えられるのなら、それでいい。

がんであることに加えて、ステージを公表する考えも揺らがなかった。