まこちゃん
「今日、あんこって病院にいた?」
突然、まこちゃんからLINEがきたのは、5月30日のこと。
まこちゃんは、川村中学校で一緒だった大の親友だ。
もう40年以上の付き合いになる。
「あんこ」は昔からの私のあだ名だ。
右胸の異変に気づいて、マンモグラフィとエコーの検査を受けに病院に行った日だった。もちろん、このときはまだがんの告知は受けていない。
「うん、いた。え、なんで?」
「友だちが病院であんこを見かけたって」
「実はなんか胸があやしくて、いま検査してるんだよ」
まこちゃんはビックリしていた。
すぐに会うことになり、胸の異変や検査のことを詳しく話した。
その後、がん告知を受けてからも、症状や治療方法、マネージャーとうまくいっていないことも聞いてもらっていた。
まこちゃんは、かの大企業「トヨタ」で秘書として働いていた立派な社会人だ。芸能界のことはよく知らないけど、私にはかえってそれがよかった。
同い年で、私と目線も、考え方も近い。スケジューリングなども、お手の物。私がアタフタしていると、何かと手伝ってくれた。
ああ、まこちゃんみたいな人だったら、信頼できるのになぁ。
今の私に必要なのは、芸能界の仕事を切り盛りするマネージャーではなく、生活をアシスタントしてくれるサポーターだと思った。
でも、まこちゃんには仕事も家庭もある。
どうだろうか。
「まこちゃんが、アシストしてくれたらいいな」
そう本音を口にすると、まこちゃんは、迷う素振りもみせずに、
「いいよ」
と即答してくれた。
やった!
それから闘病中はずっと、まこちゃんと一緒に悩み、一緒に泣いて、一緒に笑う。そんな日々が続いた。