私が身をもって伝えていきたい

私は、何も自由診療が悪いとか、免疫療法が悪いとか言いたいわけじゃない。

もし、病院で「余命3か月です」と言われれば、免疫療法を受けたくなる気持ちもわかるし、それは間違いじゃない。実際に助かっている人もいるかもしれない。

でも、あの日、私は乳がんで、ステージ3Aと宣告された瞬間、「標準治療だよね」と直感した。それ以外の方法を選択しようとは思わなかった。

「免疫療法は1クール400万かかる」

そんな話も耳にする。もし仮に400万円あったら、私は家族との食事に使いたい。

これは価値観の問題だと思う。

何より科学的なエビデンスがない治療は嫌だったし、世の中の多くの医者が推奨している標準治療を信頼すべきだとも思った。

抗がん剤をやりながら、混合で免疫療法を受ける人もいる。

でも、それは危険だと思う。

標準治療はデータや数値こそが命であって、治療するたびに何が効いたのか、逆に何が悪かったのかを厳しく見極めなければいけない。並行して免疫療法を受けたら、それがわからなくなってしまう。だから、絶対においしいとこ取りはできない。

標準治療を選んで、がんを克服する。私が身をもって、みんなにきちんと伝えていきたい。

そんな覚悟が私の中で生まれていた。

※本稿は、『フルコース がんと私と家族の日々』(文藝春秋)の一部を再編集したものです。

【関連記事】
「もう梅宮アンナじゃない」。抗がん剤の副作用による脱毛で絶望。救いとなった医療用ウィッグとの出会いは…
「400万円の治療費をタダに」乳がん公表後、梅宮アンナに<がんに効く>という話が続々。それでも惑わされなかった理由
「右胸が縮んでいる」鏡の中の自分に息をのんだ。梅宮アンナが「乳がん」の診断を受けるまで

フルコース がんと私と家族の日々』(著:梅宮アンナ/文藝春秋)

2年前に乳がんを公表し、乗りこえるまで――そこには“アンナ流”の覚悟と選択があった。

波乱万丈の芸能人生、父・梅宮辰夫との思い出、母に対する葛藤、娘への感謝、そして電撃再婚の真相を赤裸々に綴る。