ぬいが人をもてあそぶ?
ずずず……。
カピズは、何故か、何か、実際には動いていないんですが、こころもち私から離れるような感じになり。
こりゃもう、カピズが何をやっているのか、私にはよく判っていたので……私はもう、ため息をついて。
「あんた達、さあ」
はふう。
「私が殺人犯だと思うから、その私から距離をとっているんだよね?」
「その通り!」
って、叫んだぬいが、このカピバラ達の中の代表になっている、〝店長〞って呼ばれているカピバラぬいだったので、私、ほんとに、はうう。
「でも、あんた達は、実の処、私が殺人犯だなんてまったく思っていない……つーか、私が旦那を殺しただなんて、まったく思っていない」
「当たり前でしょう、そんなこと」
……これまた……言ったのがカピバラ店長だったんで……しかも、物凄く冷静に、当たり前のことを言っている感じでこの台詞がきたので……え、え、えーと。
あんた達、さっき、私が殺人犯だと思っているから私と距離をとっていた筈で、でも、今は、私が旦那を殺しただなんてまったく思っていないんだよね……。って、言ってもしょうがないか。
「だって旦那はそこにいる」
がくっ。
「あんた……いや、あんた達」
なんかこれ……言うのも聞くのも嫌だったんですけど。言わずには、そして、聞かずには、いられない。
「あんた達、私や旦那と会話して……遊んで、ない?」
これに対するカピバラ店長のお返事が。
「うふん」
いや、何なんだ、その 〝うふん〞は。
「会話って遊ぶものだもん」
あ、いや、そうなんでしょうけどね。いいんだけれどね。
ぬいさんとの会話って……まあ……うちではこんなようなものが……多い、です……。
(多分。人間は、ぬいさんに、もてあそばれているような気がする……。)

