GSMには適切な診断と治療が必要
デリケートゾーンは、加齢臭とは別の要因によってもニオイがキツくなりやすい、と八田先生は指摘します。
「更年期以降、女性ホルモンの減少によって、デリケートゾーンにニオイやかゆみ、性交痛、尿漏れなどの症状が続くことは珍しくありません。これらはGSM(閉経関連泌尿生殖器症候群)という病態であり、適切な診断と治療が必要です。
ところが、日本ではこうした症状に意識を向ける人がまだ少なく、気づいても恥ずかしいからと我慢してしまうケースが多い。私のクリニックにも、ほかの疾患や検診で来られて、問診するなかで『実は……』と話し始める方がほとんどです」
この「恥ずかしいから我慢する」という現状に、八田先生は警鐘を鳴らします。
「GSMは放置していたら治りません。不快感を我慢するうちに、夜中に無意識に引っ掻いて流血したり、市販薬で対処して悪化するケースが後を絶たないのです。どんな症状でも、異変が2週間以上続いたら、躊躇せずに婦人科を受診しましょう。
また、デリケートゾーンのニオイやかゆみは、多くの場合、おりものの異変を伴います。おりものは女性の健康のバロメーター。口の中の唾液、目の中の涙と同様、おりものが腟粘膜を守ってくれているのです。
閉経以降、腟粘膜が薄くなるにつれておりものが減少するのは自然なことですが、突然増えたり、血液が混じるなどしたら、見過ごさずに婦人科へ。繰り返しますが、受診のタイミングは『症状が2週間続いたとき』です」
