「甘いもの習慣」の落とし穴
血管を老化させる最大の要因のひとつが「糖化」という状態です。糖化とは、余分な糖が体内のたんぱく質と結びつき、AGEs(終末糖化産物)という老化物質を作り出す現象。私は患者さんによく、「糖化は体のコゲです」と説明しています。パンを焼くと茶色くなるように、人の体の中でも同じような現象が起きているのです。
では、私たちはどのような食習慣で糖化を進めてしまうのでしょうか。更年期以降の女性に多い食生活を振り返ってみましょう。
●朝は菓子パンとコーヒー
●昼はうどんやラーメンだけ
●疲れた夕方には甘いお菓子
こうした糖質に偏った食事は血糖値を急上昇させ、糖化を進める原因になります。余分な糖質の摂取により増えすぎたAGEs(糖化最終産物)は、強力な酸化ストレスの原因となって、脳だけでなく全身の血管の内側に炎症を起こし、血管にダメージを与え続けるのです。
こうして血管が傷つくと、少しずつ硬くなり、脳への血流が低下します。すると、脳の神経細胞へ十分な酸素や栄養が届かなくなり、記憶力や判断力などの認知機能にも影響が及ぶようになるのです。糖化は肌のシワやシミだけでなく、脳の老化にも深く関係しています。
さらに近年では、「脳のインスリン抵抗性」と認知症との関係が注目されています。糖質の摂りすぎなどによってインスリンが効きにくくなると、脳の働きにも影響を及ぼし、認知症の原因の一つとされるアミロイドβの蓄積にも関係すると考えられています。このことからも、認知症予防には血糖値を大きく乱さない食習慣が大切です。
