終活の前に、まず身辺整理をしなさい

人生の後半に入ると、だれでもふと考える瞬間があります。あと何年生きられるのだろう。このままでいいのだろうか。残された時間を、どう生きたらいいのだろうか、と。

「終活」という言葉が、頭をよぎる人もいるでしょう。でも僕はまず言いたいのです。

終活より先に、やるべきことがあると。

それが身辺整理です。

鎌田實
(写真提供:明日香出版社)

終活と身辺整理は、似ているようで、少し意味が違います。

終活は、人生の最終段階に向けて行う準備活動全般を指す言葉です。

一方、身辺整理は、もっと具体的で、実務的な行為だと言えるでしょう。

身辺整理とは、身の回りの人間関係、持ち物、財産、そして各種の情報、思い出、怒り、嫉妬――そうしたものを、ひとつひとつ整理していくことです。

身辺整理をしておくことで、自分が死んだあと、あるいは認知症などで判断力が低下したあと、残された家族の負担を大きく減らすことができます。

また、身辺整理には、「家族のため」だけでなく、「自分自身のため」という大きな意味もあります。

身辺整理を進めていくと、自分がどんな財産を持っているのか、どんな人間関係の中で生きているのか、そういったことが自然と見えてくるのです。

すると、これから先、どんな暮らしをしたいのか、何を大切にして生きていきたいのか――そんなことも、少しずつ考えられるようになります。

身辺整理は、人生の終わりへの準備であると同時に、これからの時間を、よりよく生きるための準備でもあるのです。

※本稿は、『身辺整理』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。

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身辺整理』(著:鎌田實/明日香出版社)

身辺整理とは、単なる片づけではありません。

「これからどう生きるか」を決めるための、人生の整理です。

読むだけで、これからの生き方が変わる一冊です。