林住期
3番目は「林住期」。僕の場合は55歳から70歳までです。
僕は56歳で病院をやめました。
林住期は老年を迎えていく時期で、森や林に隠棲しながら、さまざまな人生の問題を考えていく時期と言われています。
この時期、僕はふたつのNPOとひとつの研究所をつくって代表となり、チェルノブイリの子どもたちを救う活動や、イラク難民キャンプに5つの診療所をつくる活動、地域包括ケアを広げる研究など、精力的に働きました。
困っている人に手を差し伸べながら、同時に、自分はなんのために生まれてきたんだろう、何をすればいいんだろうと、目に見えない心の世界に目を向けました。
いくら見つめても、なかなか正解は見つかりませんでした。
会社(病院)人間から離れた10年は、正解や答えは見つからなくても、魅力的な時間でした。
この時期に忘れてはいけないことがふたつあります。
それは「稼ぐ力」と「増やす力」です。
人生の後半戦の生活を支えるためにはどうしたらいいかを、考えておく必要があるのです。
「稼ぐ力」については、僕は物書きとして、本を出す仕事を選びました。しかし、もうひとつの「増やす力」はまったく考えもしなかったのです。
これは反省です。
この時期に「増やす力」をいかんなく発揮できた人は、人生の後半戦をより面白く、やりたいことをやれるチャンスが広がります。
身辺整理をしながら、このふたつのことも少し頭の中に置くようにしましょう。