漫画『テルマエ・ロマエ』を手がけ、漫画家や文筆家、画家など数々の表現方法で活躍するヤマザキマリさん。ヤマザキさんはイタリア人との結婚を機に、エジプト、シリア、ポルトガル、アメリカなどの国々で生活を送ってきました。そこで今回は、ヤマザキさんの著書『新版-地球生まれで旅育ち-ヤマザキマリ流人生論』より一部を抜粋し、狭い世界にとらわれないヤマザキさんの生き方に迫ります。
日本滞在中、特に困ること
長い年月、30年以上も海外と日本との往復を繰り返していると、双方の国における倫理や習慣、そして社会的マナーといったものがうまく使い分けできなくなることがある。
メディアの進化とともに情報化も進み、世界は全ての国々の差異に対応できるようになったと思われがちだが、そんなことは決してない。
例えば、日本でヨシとされていることがイタリアでは「は?」と反応されてしまうことはたくさんある。同じようにイタリアではヨシとされていても、日本では非難の対象となってしまう、ということはいくらでもある。
そんな中でも、私が日本滞在中、特に困ってしまうのは、相手の会話が終らないうちに自分の言葉を被せてしまうという行為だ。