インデックスファンドを「主食」にする理由

では、私たちはどう行動すべきか。答えは地味だが、理論的には明快である。それは、全世界の株式市場の企業価値の比率に応じて資金を分散投資するインデックスファンドを選ぶことだ。世界経済の成長と、企業が生み出す付加価値の果実を最も効率的に享受する方法で、これこそが資産形成の中核であるべきだ。世界の人口は増え続け、技術は進歩し、企業は利益を求めて活動を続ける。その構造的な成長に乗ることが、長期の資産形成における王道である。

この結論は、CAPM(資本資産価格モデル)というファイナンスの基本理論から導かれる(Sharpe, 1964)。CAPMによれば、株式のようにリスクのある資産は、市場全体に分散して保有するのが最も効率的である。個別株を選んで保有すると、その企業固有のリスクを背負うことになるが、市場全体に分散投資すれば、個別のリスクは相殺され、残るのは市場全体の変動リスクだけになる。

(写真提供:Photo AC)

CAPMが成り立つためには、いくつかの重要な仮定がある。それらの仮定が現実社会ですべて満たされているとは必ずしもいえない。しかし、運用のプロであるファンドマネージャーが銘柄を選んで運用しているアクティブファンドのパフォーマンスはどうだろうか。

インデックスファンドとアクティブファンドのパフォーマンスを比較した研究の多くは、インデックスファンドのほうがパフォーマンスはよいことが多いことを示している。