町田 年齢を重ねると、背中が丸くなって前屈みの状態で歩く人が増えるのは、腹筋や背筋など体幹の筋力が弱くなり、体が支えられなくなるからです。
原 骨折の治療を始めた時、「前屈みの姿勢は骨がさらにつぶれる原因になるから、絶対に避けて」と言われました。
町田 女性は閉経後に骨粗しょう症のリスクが上昇し、日常の何気ない動作で背骨がつぶれる「いつの間にか骨折」を引き起こす恐れもあります。背中や腰が大きく曲がる「老人性円背(えんばい)」になれば、バランス能力が低下するだけでなく、胸やお腹が圧迫されて呼吸が浅くなり、疲れやすくなってしまう。
原 息苦しさで思い出すのは、夫(俳優の渡辺裕之さん)を亡くした後しばらく家にこもっていて、久しぶりに外出した時。以前はスイスイのぼっていた駅の階段なのに、息がゼイゼイして途中で2〜3回休憩し、足もうまく上がりませんでした。のぼりきったところでしばらく動けなかったのが情けなくて。
町田 歩かない状態が続くと、心肺機能も徐々に低下していきます。体力が落ちて外出する機会がさらに減り、寝たきりになるケースも。また、筋肉は代謝を担う重要な臓器でもあります。筋肉量が減ると糖質や脂質をうまく利用できなくなり、生活習慣病のリスクが上昇。免疫機能も低下して、感染症にかかりやすくなるのです。
原 歩かなくなると、全身の健康状態に影響するのですね。