「治療のために安静が必要な時期はありますが、その後も何もしないでいると、心身の機能が回復しにくくなります」(町田先生)

一度鍛えた筋肉は体が覚えている

町田 それまで元気だった高齢の方がケガや病気で歩けなくなると、「もう元に戻れない」と気持ちが落ち込むことがあります。ご家族が心配し、なるべく動かないよう勧めるケースも少なくありません。

治療のために安静が必要な時期はありますが、その後も何もしないでいると、心身の機能が回復しにくくなります。そのため、医師の指導のもとで少しずつ体を動かしていくことが肝心。原さんは、骨折からの回復も順調そうですね。

原 病院で、「血流が悪くなると骨の再生も遅くなるから、適度に動いて」と指導を受けました。ですから、主治医のお許しが出る少し前からナイショで犬の散歩に出かけたり(笑)。骨折から1ヵ月が経ち、姿勢を安定させるためのコルセットはまだつけていますが、おかげさまで順調に回復中です。

町田 本来は、医師の許可が出てから体を動かすのが安心ですが(笑)。原さんは、ケガをする前からお仕事のために体幹を鍛えていらっしゃいましたし、家事や犬の散歩を少しずつ再開したのも良かったのでしょう。

原 散歩中も意識して背筋をピンと伸ばし、時々肩を回したり、腕を振る動作も入れたりしながら歩くことを心がけています。

町田 体を動かさない時間が長くなると、血流が滞り、関節もこわばります。その結果、立ち上がる時によろめいたり、肩や腰のこりがひどくなったりして、「歩くのが面倒だな」と感じてしまう。ですから、体の状態を意識しながら動かす習慣を持つのは良いことです。

原 比較的早く回復できたのは、子どもの頃から体を動かすのが好きだったおかげもあるかもしれません。私はお転婆で、毎日外を駆けまわって遊んだり、鉄棒で飛行機飛びをしたり。学生時代は剣道、劇団に入ってからはダンスを続けていたので、こう見えても脂肪の下には筋肉が眠っているんです。(笑)