バイアスは必要悪

正常性バイアスそのものは人間が生きていくうえで必要なことかもしれない。逆に異常な状態を予測するバイアスが強いと、常に不安で平穏に生活ができなくなってしまう。

いつも何か大きな問題が生じるのではないかと考えていると、恐くて生きていけなくなってしまう。

人間にはさまざまなバイアスがあるが、そのバイアスをうまく使いながら、バランスをとっていけばよい。嫌な思いをしたときに悲観的に考えすぎると、いつまでも立ち直れない。むしろ楽観的に捉えるバイアスがあったほうが、立ち直ることができる。

人間が精神的に健康で生活するうえでバイアスは必要でもある。しかし、それが時として悪い方向に向かってしまうこともあるのである。

※本稿は、『ミスによる事故をどう防ぐか-4種のヒューマンエラーと組織の安全文化』(中央公論新社)の一部を再編集したものです。

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『ミスによる事故をどう防ぐか-4種のヒューマンエラーと組織の安全文化』(著:松尾太加志/中央公論新社)

人は必ずミスをしてしまう。どうすればミスをしても事故に至らないようにできるか。

本書はミスの原因を4タイプに分類し、重大事故を例に示しながら防止策を検討する。

そして、真の原因である組織の問題を指摘し、安全文化の構築を提言する。