SNS上で突然中傷されたら

高嶋 4年前、息子たちがゲームの制限時間を守らなかった時に、私がゲーム機を壊して、SNSで炎上したことがありました。息子たちへの「ルールを守らなければ、壊されてもしかたないよ」という教育的指導のつもりだったので、バッシングを受けてビックリ……。私はモノに当たったわけじゃないけれど、モノを壊すことで怒りを発散している人は、実は多いんじゃないかと思うんです。それは「いいキレ方」ですか?

中野 あまりいいとは言えないかもしれません。一時的に心はスッとしますが、本来の問題自体は解決されない。さらに、モノを壊したことで片づけなくちゃいけないとか、新しい問題を生んでしまう可能性がある。コストを考えると圧倒的に損です。私は怒っている時こそ、損しない方法を選ぶべきだと思います。

高嶋 コスト! そんな視点で考えたことなかった。

中野 高嶋さんはテレビにたくさん出ていらっしゃる人気者。SNSなどで、突然予期しないコメントを受け取ることもあるでしょう。そういう時はどうしていますか?

高嶋 沈黙して、事態が収まるのをひたすら待つ。

中野 スルーするのが一番いいんですよね。でも私、面白そうだったら受けて立っちゃうことがあるんです。

高嶋 すごい。どんな時に?

中野 私のツイッターに、「コメンテーターの立場であんなに着飾って。迷走しているのでは」とコメントしてきた人がいました。余計なお世話だと思って、「あなたの人生にとってどうでもよいはずの、こんなささいなことをわざわざ寿命の一部である貴重な時間を割いて、私のアカウントを探し当ててまでコメントするなんて、あなたも迷走しているのでは」と返信して。

高嶋 あはは。中野さんも意外と大人じゃないんですね、安心した。