年齢を重ねて、ますますしなやかさを増している俳優の小林聡美さん。俳優業のほかにファッションブランドのプロデュースも手掛ける板谷由夏さん。18年ぶりにドラマで共演したという二人は、プライベートでも親しい関係。コロナ禍でどんな日常を過ごし、そこから何が見えたのでしょうか(構成=平林理恵 撮影=大河内禎)
心静かな時間を過ごして
小林 私たちってちょいちょい会ってはいたけれど、考えてみたら共演するのは、ものすごく久しぶりだったね。
板谷 はい、2002年以来です。
小林 あの当時、板谷さんはまだ娘さんだった。(笑)
板谷 あはは、そうですねえ。18年前、私は27歳でした。
小林 ということは私が37歳。えええーっ、2002年ってそんなに昔なのか。
板谷 びっくりですよね。ついこないだなのに。
小林 ホントにねえ。当時の板谷は、ややこしい時代のど真ん中にいる感じだった。
板谷 いろいろと面倒くさかったです、20代後半は。
小林 すごい繊細で。
板谷 あ、それは今もですよ。
小林 繊細でしょうけれども(笑)、今はなんだかどっしりして、頼もしい。
板谷 子どもを産んだら忙しくなっちゃって、自分のことで悩んでばかりもいられなくなって。
小林 今は、自然に囲まれた郊外でしっかり母ちゃんをやってる。庭で野菜を育て、仕事もちゃんとやって。よくがんばってるよねえ。
板谷 わあ、聡美さんにそう言ってもらえるとうれしい~。聡美さんには、いつも遠くから見守ってもらっていると勝手に感じているんです。
小林 いつも見守っているよ~。