更年期の頃から徐々に感じるからだの変化を知っておけば、あわてず対策することができるはず。とくに悩みの多い「10の不調」をピックアップ。さまざまな年代のからだの不調を診ている常喜眞理先生が、それぞれの改善ポイントを伝授します。後編は睡眠トラブルから――(構成=山田真理 イラスト=毛利みき)
中高年以降の女性に起こりがちな『10の不調』
不調7【睡眠】
熟睡できる時間が短くなり、音や光、室温の変化などの刺激でも目が覚めてしまい、浅い眠りが相対的に長くなることも。
また睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンが加齢のため減少し、体内時計のリズムが整わなくなることも不眠の原因になります。
また睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンが加齢のため減少し、体内時計のリズムが整わなくなることも不眠の原因になります。
《眠れないことをあまり悩まないで》
年をとれば活動量や基礎代謝が落ち、必要な睡眠時間もどんどん減っていきます。また睡眠のパターンも人それぞれ。ですから睡眠の長さや深さが昔と変わったり、家族と違っていても、あまり気に病む必要はありません。むしろ「今日はぐっすり眠れるだろうか」と不安を感じて、ますます眠れなくなることのほうが問題といえます。
朝は決まった時間に起きる、昼間に適度な運動をする、遅い時間に食事をしない、寝る1時間前に入浴して体を温める、寝る直前までテレビやスマホを見ないといった対策を、まず試してみましょう。
それでも眠れないことにストレスを感じたり、決まった時間にしっかり睡眠をとりたい場合は、かかりつけ医に相談して、睡眠導入剤や軽い精神安定剤を利用してもいいでしょう。