仕事の資料が段ボール300箱!

加藤 終活といえば物の整理から始める人も多いようだけど、えりさんはどうしているの?

渡辺 一番の課題は、仕事の資料の整理ですね。20代で劇団を結成しましたから、資料本や手書き原稿、舞台美術の絵などが40年分、段ボール300箱あるんです。

加藤 すごい量ね!

渡辺 100箱は山形の県立図書館に、100箱は劇作家の平田オリザさんが学長を務める兵庫の芸術文化観光専門職大学に寄付して、100箱はまだ家に。中身の整理はできていないので、10年かけて3ヵ所の整理をしていこうと考えています。

加藤 そうすると、まだまだ道半ばね。自分の物の整理は?

渡辺 2年前に離婚して、マンションに引っ越したのを機に多少片づけたものの、すっきりとはほど遠い状態です。いっそ子どもがいる人と再婚して、その子に手伝ってもらえないかな、なんて皮算用をしています。(笑)

加藤 ちゃっかり(笑)。私はそんなに物に執着しない性格だし、移動性の家族で20回以上引っ越してその都度整理したもの。いまはひとり暮らしだから、割に物が少ないわよ。えりさんはどうして物が減らせないの?

渡辺 思い出の品がどうしても捨てられないんです。小学生のころからファンのジュリー(沢田研二さん)のサインボールもいまだに持ってます。あの世には持って行けないとわかっているんですが。

加藤 それは手放せないわ。(笑)

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