男役10年の重みは……

先輩達の背中がその重みを語る

では何をもって完成した男役とするのか。
それは、男役の背中だと思います。
黒燕尾やスーツの着こなしが板についてきた男役の背中に、
男役10年の重みは現れるのではないかと。

自分の背中は見えませんが、
たくさんの先輩達の背中がその重みを語っていました。

最初の頃はわけがわからず、うまくいかないことだらけでした。
自分の顔を知る旅も思いのほか長旅で、
金髪も馴染むまでに時間がかかりました。
憧れる人を研究し、実戦練習をひたすらやっているうちに、
いつの間にか私は男役になっていました。

男役10年の倍の時間を宝塚で過ごし、
退団して今8年の歳月が流れました。

退団した今も「男役10年」で学んだきたものがしっかり身についていて、
女性の引き出しがないことに、退団して気づきました。
女性を取り戻すにはここからあと何年かかるのでしょう?

いまだにスカートは一枚も持っていませんし、
男役21年の重みを私の背中が語ってくれています。


※次回の配信は、1月26日(水)の予定です


●日本テレビ「news every.」の「every.特集」にナレーターとして出演中
●NHK文化センター講座
 1月22日 (土)町田教室/1月23日 (日)梅田教室/1月30日 (日)水戸教室

●新潟丸屋本店さんとのコラボレーション商品をRyu Koshino公式オンラインショップで発売中
 Ryu Koshino 公式オンラインショップ (square.site)
●CD「MUSICAL FILM」発売中
●越乃リュウオフィシャルサイト (ryu-koshino.com)