猫が作った俳句?

宇多 最後の「炬燵密」を「春炬燵」という季語に変えたらどうでしょう。春になっても薄ら寒くて、炬燵が出ている。七福神が全員集合した時点で、もう密ですから、あえて言葉にしなくてもいい。

 あー、なるほど、いいですね! たしかに春炬燵にすると、とたんに俳句らしい。

宇多 七福神というのが、お正月の続きみたいでめでたい感じ。

 編集部からの企画書に「福を呼ぶような句」とあったので。

小林 あ、それ忘れてた。私のは全然、福がないですね。炎上してるから(笑)。トースターで鯛焼きを温めなおしていたら、いつの間にか縁の薄いところが燃えて、スプリンクラーが回りそうなくらい煙が出ちゃった。それが、なんかおかしくて。

宇多 普通の鯛だと、なんか面白くないけど、これが鯛焼きだからおかしみがあるわね。

小林 先生の句は……。

宇多 この席に座ったら、できちゃったの。聡美さんも猫が好きだし、南さんは猫になりきって俳句をつくって、『ねこはい』なんて本まで出されて。

 「猫」が詠んだ俳句集で、『ねこはい』。猫がつくった俳句なら文句のつけようがないでしょ。(笑)