俳句を定期的に作りはじめると何が起こるか
定期的に作りはじめると、どんな変化が起きるか。
まず歳時記を開く習慣がつく。たとえばニュースで「今日は立春です」と報じている。以前は聞き流していた。春といってもまだまだ寒い。現に天気予報では明日は雪だそうだし、くらいに。
今の私は「立春」となると、歳時記の冬の巻を本棚にしまい、代わりに春の巻をとる。その日以降句会に出すのは春の句になるので。
目次を見れば「春の雪」という季語がある。冬の雪と違うのか。次の日実際降ったなら、外出帰りに立ち止まり、傘を傾けてしばし眺める。ときならぬ雪を恨んで、家路を急ぐだけでなしに。ものごとに注ぐまなざしは、そんなふうに変わってくる。