「これから先、どこまで上達できるかは未知ですが、ピアノと共にある老後をめざして精進したいです。(笑)」(撮影:浅井佳代子)
現在発売中の『婦人公論』2022年5月号の表紙は、女優の小林聡美さん。わが身の老いも受け入れ、面白がっていきたいと語る小林さん、残りの人生を豊かにしてくれるものとして、2年前から始めたこととは──。本誌から、特別に記事を先行公開いたします。(撮影=浅井佳代子 構成=平林理恵)

残りの人生を豊かにできるように

50代も後半になると、なんだか日々未知の領域に足を踏み入れているような感覚です。今まで簡単にこなしていたことに、意外に手こずったり。そんなわが身の老いも自覚し受け入れながら、面白がっていきたいなあと思っています。

この歳で何か新しいことを始めるとき、考えるのは残りの人生を豊かにしてくれそうかどうか。そういう意味で、2年前にピアノを始めたのは大正解でした。毎週レッスンに通い、いったいどこを目指しているのかってくらい、毎日練習に励んでいます(笑)。

小さい子どもと同じように着々と上達、とはいきませんが、始めた頃と比べれば格段に弾けているという実感がある。

バイオリンを弾く友人と合奏したり、何人かでスタジオを借りてピアノを弾き合ったりすることも。これから先、どこまで上達できるかは未知ですが、ピアノと共にある老後をめざして精進したいです。(笑)