すべてが現場のためのアイテム

映画の第2弾から、学校帰りに甘利田が駄菓子屋に寄るシーンも加わっていますが、僕も駄菓子は好きでした。もともと食べることは好きで、毎朝1時間ほど家でトレーニングしているので、しっかり動いて、しっかり食べます。時には油物も食べることはありますが、基本的には腸のことを考えて、消化のいいものを優先的に食べるようにして、常に変わらない体調でいるように心がけています。

フィジカルもそうですが、メンタルにおいても気をつけていて。僕の場合、感情が商売道具ということもあって、自分の中でもちゃんと心を休ませる時間を作ります。交感神経と副交感神経のバランスも大事ですから。昨日の自分を少しでも、ひとつでもいいから超えていくという思いでトレーニングしていることが、現場でも妥協がなくなったり、一歩引いて俯瞰で物事を見られるようになったりすることに繋がっていると思います。すべてが現場へと向かうためと捉えています。でも実は、何も気にしないで、好きなものは何でも食べたい(笑)。そんな何でも好きなだけ食べていい日もちゃんと作って、その日は山盛りのご飯やおかずを食べています。

何があっても現場に行きなさい、芝居しなさいと云われ、「親の死に目にも会えない」と言われて育った職業ですから。そうするためには、体力はとても大切で、メンタルも下げてはいけない。だから、自然とそういう生活になっていきましたね。

僕にとっての、甘利田の給食みたいなものは、やはり芝居です。今は途切れなく仕事があるので、考えなきゃいけない、セリフを覚えなきゃいけない、感情を抑えて、また上げていかなきゃいけないなど、時間に追われていて、気を張ることも多いですが、なくてはならないものです。それとは別に、時間のムダづかいをすることが、僕にとっては一番の贅沢です。芝居で心身を使った分、何にも考えずに、ボーッとする時間が好きです。