出産経験、子宮、遺伝との関係

出産の回数・有無と更年期症状は関係がありません。

ただし、子宮内膜症や子宮筋腫、卵巣がんといった婦人科疾患のリスクには影響があります(出産[妊娠]の回数が少ない人はリスクが高まります)。

『40代から始めよう! 閉経マネジメント 更年期をラクに乗り切る、体と心のコントロール術』(著:吉形玲美/講談社)

また更年期症状の程度と子宮の有無も関係がありません。

手術で子宮を摘出した場合、月経は休止するものの、残っている卵巣は働き続けるためです(閉経年齢は子宮摘出手術の影響を受けます)。なお、手術により両方の卵巣を摘出した場合は、その時点で閉経となります。

さらに更年期症状に遺伝的要素は関係しないといわれています。

しかし、母娘で似たような症状が現れることは珍しくありません。ライフスタイルや文化的背景など、置かれた環境が似ていると気質や体質も似てくることから、それが遺伝のように受け止められるのかもしれません。