だんだんしんどさにも慣れてきた

タエ子ちゃんにとって、大切な第二の故郷でもある山形といえば、ドラマ『冬のサクラ』(2011年 TBS系)に出演した時の、冬の山形ロケのことも思い出しますね。そして今回の『紅花の守人』のナレーションも担当させていただいて、私を山形に近づけさせてくれているなと。日本の紅花の美しさは、これからもたくさんの方々に守られ続いていくはずです。

日本と普段暮らすイギリスと行き来することはありますが、コロナ禍ではそれもままならないですし、とくにこの2年はすべてが止まったような状態。ロンドンではロックダウンもあって、思いがけずしんどくなったり、ネガティブになったりした時もありました。体のことは一番不安ですよね。体の変化は心にも影響があるので、しんどいのは今も続いています。

ただ、だんだんとそんなコンディションにも慣れていきますよね(笑)。きっと、そういうことの繰り返しなのかなと。30歳は30歳なりに体の好不調があったと思いますし、40歳も50歳も、現在の59歳でも同じようにそれを繰り返している。また次に大波が来たらアップアップするんでしょうが、前もそうだったなと、振り返ってもいい年頃。以前は、振り返るのが嫌な時もあったんですが、次に行くためには、今どういう状況かを知るべきだから。

これから先のことは、なんとも言えません。社会の動きと私たちの仕事は、シンクロしている部分もあるので。例えば、ステージで歌を歌うような何かを披露するような仕事だと、たくさん人が集まりますし、歌に限らずレストランなどの場所でも、コロナ禍では今までと同じようにはいかなくなります。まだ計画を立てることが、すごく難しい時期ですよね。

コロナ禍、この2年はすべてが止まったような状態。だんだんとそんなコンディションにも慣れていきますよね。と語る今井美樹さん(撮影◎田村充)