芸術的な程に不器用

元々本当に物をよく無くすが、部屋が汚いので、スマホを一日何度も見失う。
酷暑だった今夏、エアコンのリモコンを何度も無くしては1時間ほど部屋をひっくり返して探し、汗だくに。探すときに物をかき分けたせいで、さらに部屋がカオスなほど汚くなる。それでも懲りずにまたなくす。

耳栓がないと探していたら、なぜか冷蔵庫から見つかった。
足や服にいろんな物がくっついてくるので、玄関に歯間ブラシ、トイレにピップエレキバンがよく落ちている。

なぜか冷蔵庫に耳栓が

貧乏性が抜けない私は、物を捨てることがなかなかできない。多少伸びきったり穴が空いたって、使い続ける。

そして最近、小学生の時の記憶を手繰り寄せ、裁縫をしてみることにした。
しかし、縫い方と共に思い出した。私は筋金入りの不器用だということを。
子どもの頃、折り紙が下手すぎて、折り鶴はまるで引き殺されたように無残な姿に出来上がった。

丁寧さを求められる仕事が全てまったく出来ず、バレンタインのラッピング研修では、一人だけ不合格。

私がラッピングした箱を見て講師は「腐ってますね」と言い放った。
講師の言葉は人としてどうかと思うけれど、実際私は芸術的な程に不器用だった。

YouTubeで何度も動画を見た。
でも、玉結びも玉止めも出来やしない。
何度やっても根元ではなく、布から何センチも離れたところに結び目ができる。
じゃあどうやって裁縫するかって?
何度も結んで、結び目を重ね、大きな玉にしていく。
時間はかかるけれど、それでなんとか縫うことに成功した。