オシムさんが関わってくださったのは本当にラッキーだった

かつてオシムさんが代表監督を務めていたユーゴスラビアのチームには有名スター選手がズラリと揃っていました。

オシムさんがそうしたスターたちに「水を飲む」だけでなく、「水を運ぶ」ことを求めたというのは有名な話です。

『批判覚悟のリーダーシップ-日本サッカー協会会長秘録』(著:田嶋幸三 (著)/中央公論新社)

常に注目されるフォワードの選手であっても、彼らだけでは試合に勝つことはできない。攻めと守りの間で動き、献身的に周囲をサポートし、絶えずボールを拾いパスを出そうとする人が必要だ。そうした役割がサッカーにはとても重要なのだ、ということを指摘した言葉だと思います。

ワガママなスター選手たちに「水を運ぶ」意味を理解させ浸透させることができたのは、まさにオシムさんのリーダーシップの力でしょう。

そんなオシムさんが日本のサッカーに直接関わってくださったことは、本当にラッキーでした。