「海苔の酒蒸しうどん」
栄養士でありフードコーディネーターでもある藤岡操さんが「食堂のおかみ」になりきって提案するレシピ連載。大胆にも、この店のお品書きは「酒蒸し」1本! といっても、具材がや調味料が変われば趣も変わる魔法のレシピ。蒸し器がなくても、フライパンと料理酒さえあれば誰でもできるメニューの数々です。第5回は「海苔の酒蒸しうどん」です。

本日のメニュー
「海苔の酒蒸しうどん」

茹でておつゆお薬味だけで食べる釜揚げうどんがあれだけ美味しいのだから、うどんを酒蒸しにしたらどれだけ美味しいのでしょう。旨味が凝縮した蒸し汁にうどんを絡めてズズズッ。あぁ、優しい湯気と旨味にまみれていく……。想像しただけでうっとり。

今日の具は海苔とじゃこ。海苔はたった1枚(3g)で、貧血改善に働くビタミンB12は1日推奨量の50%以上、葉酸は20%超も摂れるという脅威的な栄養価! 食物繊維、カルシウムや鉄、さらにマグネシウムやβ-カロテン、タンパク質やビタミンC、脂肪燃焼に欠かせないビタミンB2も含んでいる。これで1枚なんと9kcal。

スゴイです。でも、海苔のスゴサはこんなもんじゃありません。たとえば、シンプルな塩むすびに海苔を巻くだけで、もう、抜群に美味。これは海苔に含まれる旨味のおかげ。海苔には旨味成分の代表、昆布に含まれるグルタミン酸、カツオ節などに含まれるイノシン酸、干シイタケに含まれるグアニル酸の3種類がすべて含まれていて、その割合は旨味の黄金比! とも言われている。

今日から海苔を「旨味の王様」と呼びましょう!
それでは、いざ、酒蒸し。