丘で見つけたサンディーの墓

地図をひろげて、

――さてどこから攻めるか。

などと検討する。バイキングはどちらから攻めてきたのだろうか、と海を眺めていると、草の中に光る石が見えた。

――何だろう。

と草をどけて石を見ると、そこに何やら動物の足跡が刻んであった。ハリウッドのチャイニーズシアターの前の道にあるスターの手形と同じ感じだ。

『君のいた時間 大人の流儀Special』(著:伊集院静/講談社)

骨をかたちどったものがあり、そこに“OUR BELOVED PET SANDY 14 1/2 YEARS OLD”と文字が刻まれてあった。

――犬の墓だ!

アイラ島で見つけたサンディーの墓(イラスト:福山小夜/『君のいた時間 大人の流儀Special』より)

サンディーは14歳半で生涯を終えたのか。よほど愛されていた犬に違いない。おそらくこの丘へ飼い主と毎日散歩に来ていたのだろう。

犬という動物はいったん相手を主人と決めると限りない忠誠をつくす。そのけなげさは人間よりもひたむきである。