ほどほどの負荷とは何か。たとえば筋トレでダンベルを上げる場合、軽く感じられる重さを5分上げ続けても、あまり効果はありません。同様に、なかなか上がらないほど重いダンベルを一度だけ上げても、これもまた意味がない。

大事なのは、「きつい」と思う負荷をかけながら、数分間継続することです。これは口腔機能でも同じだと考えてください。

50代からお粥や軟らかく煮たものばかり食べていては、ご自身が高齢になったとき、噛めない食品が増え、嚥下や会話に必ず支障が出ます。手間が2倍になって大変だとは思いますが、親御さんのものとは別に、ぜひ普通の硬さのメニューを用意するようにしてください。タコやイカなど、噛み応えのある一品を付けてもいいと思います。

年齢を重ねると、体の状態は5歳刻みで大きく変化します。70歳になれば、ご自身で「65歳のときより衰えた」と思うことが増えるでしょうし、特に80代になると体力がガクンと落ち、買い物も億劫になるはず。

食欲がないからと食事を抜いてしまう人が多いなか、これだけ意識を高く持って食生活に気を配っているアンケート結果は素晴らしいと感じました。ぜひこれからも正しい情報をアップデートしながら、健康的な生活を送っていただきたいと思います。