「介護施設」のようなサービス
刑務所の栄養士に聞きますと、食事に関しても受刑者に合わせ、食べやすく、食材を細かく刻んだり、ペースト状にしたりする物もあるようです。
また食事を取るのに時間が掛かるので、他の受刑者よりも一足早く食堂に移動して食事を始めてもらっているようでした。
さらに持病やアレルギーを持つこともあるので、カロリーや塩分などへの配慮も必要だということで、1食分を作るのに20種類近くの食事を用意することもあるとのことでした。
忘れてはならないのが食後の薬の服用で、こちらも重要です。間違えると生命に関わる危険性もあります。これも本人任せにはできない人もいます。
午後の作業が終わると、入浴タイムですが、脱衣所から浴室まで、手すりが取り付けられています。高齢者が転んで怪我などしないようにという配慮からです。
脱衣所の隅には「ゴミ箱」が置かれています。それはオムツ専用のものです。食事や排泄をするのに手助けが必要な人もいるからです。
この様子、ここにいる人たちが全員、受刑中であるということを除けば、良くできた「介護施設」であるように見えます。それも全部、“無料サービス”です。
被害者家族にすればそのような充実した介護サービスや無料の医療行為も認めたくないと思うかもしれません。