長年の疑問
本ドラマの時代考証を担当される柴裕之さんは、この事件を見直し、新たな解釈にいたりました。
柴先生の論文にも記されていましたが、大賀ではなく大岡だろう、彼の造反とは武田勢力と結んだことだろう、といったものです。
柴先生の慧眼に感服する一方、あくまでこの柴説は「そういう理解もできるかも」というレベルに留まるものだと思います。
なぜか。それはもっぱら、残っている史料の質と量のせいです。賛成する人もいるかもしれないけれど、納得できない人もいるだろう、という感じでしょうか。
ぼく個人は、といえば、柴説にとても魅力を感じています。受け入れることで、長年抱えてきた「大いなるナゾ」が解消されるからです。
長年の疑問。それは長篠の戦いにおける武田勢の兵力です。