劇団は今年創立50周年
ここでB作さん、「第3の転機は三谷幸喜くんかな?」って。これまでに伊東四朗さん、小日向文世さんも同じ劇作家の名を挙げている!
――やっぱり劇作家の力ってすごいです。劇団作った時はみんなアドリブで芝居をしてましたが、まもなく限界が来た。そんな時に「三谷っていう面白い作家が出てきたよ」って聞いて、すぐに『ショウ・マスト・ゴー・オン』という彼の芝居を下北沢まで観に行った。
そしたらぶっ飛びましたね、面白くて。暗転なしで、ずっとリアルタイムでだんだん悲惨になっていくんだけど、それで笑いがどんどん増えていく喜劇。ウワーッと思って、すぐ楽屋へ行って、「うちに書いて」ってお願いしました。
それで書いてくれたのが『にくいあんちくしょう』で、2本目が『その場しのぎの男たち』です。これ、僕の一番好きな芝居で、劇団の財産ですね。創立30周年、40周年にも再演。今年は50周年になるんですが、また7月に再演させていただきます。
伊東四朗さんは伊藤博文の役で、初演以来すべてに出演しているのだとか。
――ええ。初演の時、三谷くんから「伊東さん口説いて」と言われて、三谷くんのことを話した。そしたらやっぱりすぐ芝居観に行って「すごい面白かったから出る」って。明治時代、ロシアの皇太子が来日して、警戒中の巡査が斬りかかる、大津事件を扱った芝居ですね。僕はずっと陸奥宗光の役です。
伊東さんは僕より一回り上の丑年。三谷くんは一回り下の丑なんです。今回も伊東さんは快諾されて、「でもな、Bさん。俺その時はもう86だから、稽古に入って俺が駄目だったら遠慮なくおろしてくれな」って言われて。そんなこと言えるわけないですよ。(笑)
50周年、本当におめでとうございます。