意識的に「がまんしない生活」を心がける
「がまんしてはいけない」と聞けば、若くて元気な人は、「恋愛も?」と思い浮かべるかもしれません。
実は、歳をとればとるほど、恋愛のもたらす「若返り力」は重要です。想像しただけで湧いてくるドキドキする感覚を抑えてはいけません。
というのも、恋愛によって得られるときめきやドキドキ感は、前頭葉にも強い刺激を与えます。医学的には悪いことではありません。
本気になって暴走して、家庭を壊してしまうのはマズいのですが、感情を沸き立たせて、しかも結果が不確定という点で、恋愛は前頭葉の刺激には最高です。
プラトニックでも効果はあるので、浮気までする必要はありません。
男女交えて歴史探訪の街歩きをするとか、ワイン会を開いてみるといった、異性に心をときめかせる機会をもてばいいのです。
反対に、道徳で自分を縛ってしまい、ただ異性と会って話をするだけなのに罪悪感を感じるような、恋愛感情への過度な抑制は老け込みのもとです。少なくとも心の中はもっと自由であっていいのです。
ただし「シン・老人」の行動はあくまで紳(=シン)士的に、です。
代わり映えのしない日常の中で、加齢によって前頭葉の機能が衰えてくると、毎日はますます退屈なものになっていくので、前頭葉への刺激はさらに低下します。
この悪循環に歯止めをかけるためには、あえて強い刺激を求めることも必要になってきます。