原宿の自宅アトリエには、愛する本や写真、画材などがたくさん

死ぬのが怖いという人もいますよね。でも人間、死ぬときが来たら死ぬんです。生きている間、ありのままの自分で一所懸命にがんばってきた満足感があれば、いよいよ死ぬってときも、「ああ、これでゆっくり眠れる」と思えるんじゃないかしら。

その日までは、できれば健康でいたいわよね。健康法とはいえないけれど、毎日続けているのは自分の体に感謝すること。朝起きたらベッドで手足をバタバタさせて、「今日も動くじゃん」と喜びます。

だって何億円もかけてロボットを作っても、人間の指の動きすら再現できないというじゃない。多少ヨロヨロしても、動く体を持ってるだけで〈億万長者〉よ。もし寝たきりになったら、ベッドルームは私の妄想ワンダーランドになるでしょう。かごに絵具や毛糸を入れて作品を作ったりね。

いわゆる「終活」といえることは、現在のところまったくしていません。部屋は相変わらずごちゃごちゃだし、お金や書類関係の整理もできていないから、残された人は大変だと思う。でもそのとき私はこの世にいないから関係ナシ!(笑)

急に倒れて、「田村セツコ、孤独死」なんて新聞に書かれてもかまわない。お葬式だっていらないわ。可愛いお葬式を自己プロデュースしそうですって?いやいや(笑)。死んだら自分では見られないもの。足を運ぶ方も面倒でしょう。「お葬式はしないで」って、それだけは遺言に書いておかなきゃいけないわね。

そんなことを心配するより、今日を楽しく生きるほうが大事。悔いなく生きる。それが私を元気にしている、いちばんの〈魔法〉かもしれませんね。