「老化が進みそうだから、糖質はなるべく控えている」「糖質を我慢すれば脂質はたくさん食べてもいい」といった意見を耳にしたことがある人もいるのではないでしょうか。しかし、同志社大学生命医科学部の糖化ストレス研究センターで「糖化」の研究をしている客員教授の八木雅之先生は「『糖質=毒』と決めつけるような風潮が広まりつつあるが、糖質だけが糖化(老化)の原因ではない」と話します。そこで今回は、八木先生の著書『最新科学でわかった 老けない食べ方の新常識: 糖化博士が教える若返り46のコツ』から、老化を防ぐ食べ方のコツを一部ご紹介します。
若返りには「ヨーグルト・ファースト」
かつて「ベジタブル・ファースト」が健康法として注目された時期がありました。食事の始めに野菜を食べることで、血糖値の上昇を抑えられるという食事法です。
いま、私たちの研究で新たに注目しているのが、「ヨーグルト・ファースト」。ヨーグルトは、発酵の過程でアミノ酸が豊富に生み出される食品。そのヨーグルトを食事の最初にとることで、効率よくアルデヒドトラップ(食事をするたびに体内で発生する毒素「アルデヒド」を捕まえて無毒化すること)を起こせると期待できるのです。
しかも、ヨーグルトには、野菜以上に血糖値上昇を抑える作用があります。
たとえば、白ご飯を食べる5分前にプレーンヨーグルトを摂取すると、白米だけを食べたときに比べて、食後血糖値が約20 mg/dLも抑えられました。この結果は、20〜40代の健康な男女20名を対象とした試験で得られたものです。