力強くピアノを弾きながら心の機微を歌い、幅広い層から支持されるシンガーソングライター、アンジェラ・アキさん。活動休止を経て、14年ぶりにリリースしたアルバムは、葛藤と向き合って生まれたものだった。(構成:平林理恵 撮影:馬場わかな)
きれいごとなしの体験を詰め込んで
この2月、約14年ぶりとなるオリジナルアルバム『SHADOW WORK』をリリースしました。ミュージカル音楽を作ったり、楽曲提供をしたりということはありましたが、自分が歌うために曲を作り、自分の感情や思いを自分の声で歌に乗せていくのは、日本での音楽活動休止以来。なので、とても感慨深いものがあります。
アルバムタイトルである『SHADOW WORK』(以下、シャドウ・ワーク)とは、怒り、嫉妬、劣等感、恐れなど、無意識に心の奥に追いやってきた自分の中の闇の部分の存在を認め、受け入れていく心のプロセスのこと。
実はコロナ禍の2020年、精神的に限界まで追い詰められてしまった私は、心理カウンセリングのグループセッションに参加したのです。
それから5年。シャドウ・ワークを通じて、私は自分の中に存在する闇と対峙し、受け入れ、これまで体験してきたさまざまな感情の渦を、少しずつ言葉にできるようになりました。