(撮影:川上尚見)
朝の情報番組でお馴染みの駒村多恵さんは、仕事を続けながら、自宅でお母様を介護しています。「持続可能」をテーマに、両立を模索してきた日々を聞きました。(構成:菊池亜希子 撮影:川上尚見)

前編よりつづく

ちょっとした異変や予兆を見逃さず

要介護1から始まった母の症状は徐々に進み、現在は、要介護5になって9年目を迎えます。仕事と介護を無理なく続けていける方法を手探りしてきた19年間でした。

今は、平日仕事に出かけている間はデイサービスを利用しています。仕事のスケジュールによっては延長を依頼したり、訪問介護をお願いしたりして、母を一人にする時間をなるべく作らないように日々やりくりしているのです。

休日に仕事が入ったときやアクシデントが起こったときは、ケアマネさんに相談し、ヘルパーさんなどの力を借りています。そのほか、月に一度来ていただく訪問診療の先生には、異変があったら電話で相談する体制です。

今の方針になるまでの道のりを振り返ると、要介護度が上がる直前に厳しい局面にあたることが多かったでしょうか。母の場合、飲み込めない、吐き戻しが増えるなどの嚥下トラブルが頻発しました。見過ごすと命にかかわるので目が離せません。

夜中にパソコンと格闘して対応策を調べて、朝一番に専門外来の予約を入れて受診。そんなことが起きると、二人してグッタリ疲れ果ててしまいます。

そうならない方法を考えてたどり着いたのが、ちょっとした異変や予兆を見逃さず、大ごとになる前に対処する、というやり方。訪問診療の先生やケアマネさん、デイサービスの看護師さんに会うたびに気がかりなことはないか聞くようにし、予兆を感じたら、すぐに動くのです。

とくにデイサービスの看護師さんの「心拍数がいつもより速い」「額に内出血あり」「痰が多め」といった記録に何度助けられたことか。こうしてからは、大ごとになって疲弊することが減りました。じつはこれ、仕事や家事にも通じると思うのです。