ある日、忙しい友人からマリさんに届いた一通のメール。そこに書かれていた飛行機での出来事に、マリさんが思い出したのは――。(文・写真=ヤマザキマリ)

女友達からの一通のメール

先日、私と同い年の女友達が、出張帰りの機内から一通のメールを送ってきた。飛行機のWi-Fiに繋いでまで友達にメールを送る時間があったら、仕事を優先するような忙しい人が、どうしたのかと思って読んでみると、こんなことが書かれていた。

彼女は身長が小さく、機内に持ち込む手荷物を収納棚にしまう時はいつも、靴を脱いでシートの上に立って作業をする。

小柄なので周りの人の手を煩わせないよう、手荷物も極力自分の体躯に見合った大きさと重さのものにしているが、その時は、簡単に荷物を奥へ押し込むことができず、自分の前を通り過ぎようとした若い男性の客室乗務員(CA)に、手伝ってほしいと申し出た。

するとそのCAは、迷惑そうな表情で手荷物を収納棚に押し込みつつ、「ご自分で扱えない荷物は、持ち込まないでください」とひとこと。

友人の荷物は大きさも重さも航空会社の規定内だったので、「それだとまるで背の低い人は手荷物を持ってくるな、という言い方に聞こえますが」と言い返すと、そばに座っていた男性客が立ち上がり、「決まりなんだから、荷物を預けなかったほうが悪い」と捲し立ててきたという。