(写真提供:Photo AC)
介護歴30年のプロ・藤原清明さんは「介護認定を受ける以前の『介護未満』の時期は、介護保険サービスを使えない。自力でなんとかしなければならず、さまざまな困りごとに直面する」と話します。「自立しているけどちょっと心配」な親の暮らしを、どのように守っていけば良いのでしょうか。そこで今回は藤原さんの著書『自宅で暮らしたい「介護未満」の親の支え方』より一部を抜粋し、親が自宅で安全・安心に過ごすためのヒントをご紹介します。

病院の受診や高齢者施設の見学を拒む親。心をほぐし、その気にさせる一言は?

「最近、同じことばかり話していて、変だよ」「もう年なんだから。すぐに診てもらわなきゃ治らなくなるよ!」そして「ほら、すぐに病院に行こうよ!」。

こんなふうに子に言われて、「はい、すぐに行きます!」と立ち上がる親はそうそういないでしょう。プライドが傷つけられ、「冗談じゃない、行かないよ!」とそっぽを向くほうが多数派かもしれませんね。

では、親が病院へと歩を進める気になる声かけはというと、

「一緒に行こうよ。病院で診てもらって、何もなければ安心だから」

「私も行くからね。病院の後は久しぶりにあのレストランに行こうよ」

など、決して強制ではなく、ソフトな口調で。

病院=病気を診断するところですから、「何か見つかったら怖い!」という思いは老若男女、誰しもありますよね。だから、診てもらうことのメリットを強調し、「自分も同行するから」と不安に寄り添います。また「終わったらあのレストラン」など、ご褒美もセットで提案するのも手です。

また、「介護未満」ギリギリ、そろそろ「介護」エリアへ……という段階になると、デイサービスや高齢者施設の利用が現実的になります。大きなポイントとしては、

「何も今すぐお母さんを、施設に入れたいわけじゃないの。でも、元気なうちに一緒に見ておけば、いざっていうとき安心でしょ?」

「最近の高齢者施設って、きれいで食事もおいしいんだって。私ももう60歳近いし、どんなところか見学して試食したいな。お母さんも付き合って!」

……と、「今すぐの話じゃない」「将来の安心のため」「子である私の付き添いで」など、親の不安感を払拭することです。

「コレ」で解決!
「同行するから大丈夫」と優しく背中を押そう