自信がある人が羨ましいを通り越して憎い
嫉妬についてこれだけ書いていると、いつも同じ問題にぶち当たる。自分に揺るぎない自信さえあれば、他人と比較して嫉妬することもないだろう。自分は自分、他人は他人と、そう思えるはずだ。
自信がある人が羨ましい。
ずっとそう思ってきた。世の中には、根拠なんてなくても平気な顔で自信満々な人種がいる。羨ましいを通り越して、いっそ憎い。
エッセイで賞をとっても、連載ができても、出版ができても、一向に自信がつかない。
たまたま面白い出来事が起きたから。たまたまインフルエンサーが拡散してくれたから。これまでのことは全部「まぐれ」か「ラッキー」。本当は自分には実力なんてない気がするのだ。
先日テレビで『上田と女がDEEPに吠える夜』という番組を見ていたら、まさにこの状態に「インポスター症候群」という名前がついていると知った。自分を過小評価してしまう心理傾向のことらしい。
番組の中で、お笑い芸人の吉住さんが賞レースで優勝した時のことを「運でたまたま優勝しちゃった。この後どうしよう……。審査員が一人でも違ったら……その日の心理状態が違ったら、この結果ではなかっただろうから、自分の実力だとは思えない」と語っていた。
画面を見ながら、激しく頷いてしまった。私もずっとそうだ。実力があるかのように装い全員を騙し続けてきてしまったけれど、もういいかげん本当のことがバレてしまうんじゃないかと、いつもヒヤヒヤしている。
どこかで評価されたとき一瞬はホッとするけれど、2、3日経つと元通り。拡散してくれた人に死ぬほどお礼をして「〇〇さんの方角に足を向けて寝られません!」「100万円送りますね」なんてつまらないゴマを擦りまくり、媚びまくる。
ちゃんとした自信をつけなきゃ。そのためには、もっともっと努力しなくちゃ。ああ、あの人はまた新しい本を出している。それに比べて、やっぱり私はダメだ。
自分に自信がついたなら、一体どんな気分なんだろう。健やかに、純粋にただ楽しく文章を書けたなら、どんなに幸せなんだろう。
