この記事の目次
〈症状〉見えにくい状態がさまざまな不調に 〈原因〉先天性と後天性が。加齢も一つの原因 〈治療〉基本は手術。原因により方法に違いが
〈予防〉筋肉に負担をかけないことが大事

〈予防〉筋肉に負担をかけないことが大事

後天的な腱膜性眼瞼下垂は、加齢が原因です。ただ、「年だからしょうがない」と思うのではなく、普段から心がけておきたいことはいくつかあります。それは、(1)ハードコンタクトレンズの使用を控える、(2)目をこすらない、の2 点です。

●まぶたは眼瞼挙筋がきゅっと縮むことで開きます。ハードコンタクトレンズを入れると、裸眼やソフトコンタクトレンズよりもレンズによる凹凸が大きいので、開閉時に挙筋腱膜への負担が大きくなるのです。それが、長い年月のうちに挙筋腱膜がはずれたり、伸びたりする原因になると考えられています。ただ、ハードコンタクトをしている人は必ず眼瞼下垂になるかというと、断言はできません。

●花粉症、アトピー性皮膚炎などのある人は、目が痒いこともあり、よく目をこすります。これは挙筋腱膜を傷めるリスクが高くなるので、きちんと治療したり、目薬を使うなどして、できるだけ避けましょう。どうしても我慢できない場合は、まぶた部分をこすらず目頭をおさえる程度に。また、目をこするのが癖になっている人は、その癖を直しましょう。いったん挙筋腱膜の接合部が伸びてしまうと、自然治癒することはありません。

眼瞼下垂の治療による変化