101歳の長寿を全うした生活評論家、吉沢久子さんが日々の生活 のなかで見つけた「幸せに生きる方法」「暮らしのアイデア」「 簡単に作れるおいしい料理」は今の時代を生きる上でもヒントがい っぱい。エッセイ集『100歳の100の知恵』(中央公論新社) から吉沢さんの極意を1つずつ紹介します。
<100歳の100の知恵 76>
『女性も男性も家事を身につけるのは自立の第一歩』
自立というのは、なにも経済的な自立だけをさしているわけではありません。平たくいうと「自分のことは自分でできるように」ということです。
ところが男の方は、どうやら高を括っている方が多いようです。定年後も、家事は妻任せ。ところが妻が病気になり、自分がなにもできないことに愕然とした、という話をよく聞きます。
高齢になってから「この歳で、こんなことをするとは思わなかった」と感じるのは、けっこうつらいはず。人間として生きていくうえで、身のまわりをきれいにし、自分で自分を食べさせるのが、自立の出発点です。
男性も女性も、若い頃から家事を身につけておいたほうが、結局は将来、自分が楽になります。