2020年に総務省が公開したレポートによると、遺品整理にかかる見積もり金額で多いのは10~40万円の間の取引だそう。いつかはやってくる遺品整理に不安を感じている方もいらっしゃることでしょう。そのようななか、平均年齢90歳、父母と叔父叔母の4人の介護をするフリーライターのこかじさらさんは、「とっとと逝ってくれ、と毎日のように思っています」と話します。そのこかじさん、「高齢者あるあるは枚挙にいとまがない」とも言っていて――。
腐った食材で冷蔵庫は常に満杯御礼
「実家に帰ったら、卵のパックやウインナーソーセージが冷蔵庫にいくつも入っていた」
「ウチの姑は、買い物へ行くたびにニンジンとジャガイモを買ってくる」
「夫の実家の台所は、恐ろしいほどの食料品が足の踏み場もないほど山積みになっている」
こうした高齢者あるあるは枚挙にいとまがない。
我が家の冷蔵庫もご多分に漏れず、老母が日々せっせせっせと買い込んでくる食材で常に満杯御礼だ。
我が家の目の前には、生鮮食料品以外何でも取り扱っている大型ドラッグストアが、ゆっくり歩いても数分のところには総合スーパーとコンビニがある。
ありがたいほど便利なのだが、食欲と買い物欲が人並み外れて旺盛な老母がいる我が家にとっては痛し痒し。
「ウチは合宿所ですか!」
そう突っ込みを入れずにはいられないほど、隙あらば買い物に出掛け、目に入ったものを手当たり次第買ってくる。