子どもにお金は遺さない
下手に財産があると、子どもはそれを「自分が手にするお金」と勘違いするのです。
こうなると、親の行動にいちいち制限をかけるようなことをいってきます。
高級老人ホームに入ろうとしたら「貯金がなくなったらお父さんの老後が心配」と、ランクの低いホームをすすめてくるかもしれません。
素敵な女性との再婚を「財産目当てに違いない」と猛反対してくることもあるでしょう。
財産というかたちで子どもにお金を遺そうとすると、高い確率でトラブルが生まれます。私はそれに苦労している高齢者を嫌というほど見てきました。
親と子の関係は、他人ではないぶん、甘えが入ります。それがストレスの素なのです。
子どもが成人したら、もう親の人生とは違う道を歩み出したのだと割り切って、距離を置くことが、子どもにとっても自分の道を歩ませることになるのです。
※本稿は、『死ぬまでひとり暮らし ─ 死ぬときに後悔しないために読む本』(興陽館)の一部を再編集したものです。
『死ぬまでひとり暮らし ─ 死ぬときに後悔しないために読む本』(著:和田秀樹/興陽館)
お金は自分で使い切れ。
恋愛やセックスは好きなだけやればいい。
毎日ラーメン食べて死んだら本望。
このまま自分の人生が終わっていいのか。
みんなどうせ死ぬんだから、人生を最後まで楽しみつくす。
あなたの後半人生を前向きに生きる本。