「二十四節気」とは中国で誕生した旧暦(太陰太陽暦)で、1年を約15日ごとに24等分した季節の名称のこと。この連載ではその二十四節気に沿った過ごし方や備え方、旬の食材を、漢方コンサルタントの櫻井大典さんが紹介します。「二十四節気は不調を防ぎ、日々をより豊かに過ごすための“知恵”の結晶」と語る櫻井さん。今回紹介する季節は「穀雨(4/19~5/4頃)」です。
穀雨(こくう) 4/19~5/4頃
やわらかな春雨が田畑を潤し、まさに“恵みの雨”となる頃を指す穀雨は、春の終わりを告げる節気となります。
田植えや種まきの準備が始まり、そろそろゴールデンウィークに差しかかります。
春の土用(4月16日〜5月4日頃、立夏の前日までの約18日間)に入り、茶摘みの「夏も近づく〜」の歌でおなじみ「八十八夜(立春から88日目)」の雑節(ざっせつ)も。
春の五臓(注)の「肝」の養生に加え、季節の変わり目ですから、胃腸をととのえる「脾」の養生にも気を配りましょう。
(注)中医学の考えで、「五行論」に基づく「肝、心、脾、肺、腎」の5つを「五臓」といいます。いわゆる「五臓六腑」の五臓にあたります。