自分なりの「収め」と向き合う

歌手として歌う、歌わない、それを決めるのは具体的に体力、精神力ということより、もしかしたらその歌い手の人生観、物事の価値観といったものなのかも知れません。

 過去には、結婚を理由に21歳という若さでスパッと芸能界から身を引いた、山口百恵さんというスーパースターの引退が非常に印象的で、多くの人の記憶に残っていることでしょう。

本当に限られた限られた歌手にしか与えられないスーパースターという勲章。それ故に、与えられた者にしかわからない苦悩というものがあり、望まずともその苦悩を道連れに日々を生きなければならないのです。

私のような半端な歌い手がスーパースターの引き際、生き様に対してどーのこーの言うことではありませんが、半端な私は私なりに、やはり自分の「収め」と言うものと真剣に向き合わねばいけないと思っています。

毎日を何となく歌いながら生きて、何となく気がついたら長く歌っていたという人生を私は望んでいないからです。