「チキンと新ジャガのみりん蒸し」
栄養士でありフードコーディネーターでもある藤岡操さんが「食堂のおかみ」になりきって提案するレシピ連載。大胆にも、この店のお品書きは「酒蒸し」1本!といっても、具材がや調味料が変われば趣も変わる魔法のレシピ。蒸し器がなくても、フライパンと日本酒や料理酒さえあれば誰でもできるメニューの数々。第37回は「チキンと新ジャガのみりん蒸し」です。

本日のメニュー
「鶏肉と新ジャガのみりん蒸し」

本日はちょっと変わり種、みりんを使った酒蒸しです。

みりんは、シンプルにいえば「甘いお酒」です。
米麹の酵素がもち米などのデンプンを分解し、熟成させることで特有の甘味と風味が生まれます。お酒のような作り方をするため、アルコール度数は13.5度以上、14.5度以下。
まろやかなリキュールのような味わいで、私が好きな『三河みりん』は、そのまま味わえるほど美味です。

ちなみに、みりん風調味料はアルコール度数が1%未満。アルコールを含まない液体に糖類や塩、香料、クエン酸などを加えたものです。だから、料理酒と同じ働きはありません。

つまり、酒蒸しに使うなら本みりんに限る!というわけです。
わが家では、照り焼きチキンを作るとき、砂糖は使わずみりんで優しい甘味に仕上げます。
これをヒントに閃いたのが、鶏肉のみりん蒸し。

新ジャガが美味しい時期。
鶏肉と新ジャガをみりんと塩だけで、シンプルにてりっと蒸すことにしました。