(写真提供:Photo AC)
厚生労働省が公開している2020年の「介護保険事業状況報告」によると、施設に入所している<寝たきり>の人は300万人以上もいるそう。そのようななか、高齢者のリハビリを20年以上続けてきた理学療法士の上村理絵さんは「老化することを最後まであきらめなければ、回避できる寝たきりもたくさんある」と話します。そこで今回は、上村さんの著書『こうして、人は老いていく 衰えていく体との上手なつきあい方』から、老化に負けない元気な体を手に入れる方法を一部ご紹介します。

寝たきりの人が多い日本

「肉体的な老化」の終着点が寝たきりです。

2020年の介護保険事業状況報告(厚生労働省)によると、施設に入所している寝たきりの方は300万人以上。

自宅などで寝たきりになっている人を含めれば、その数はさらに増えるといわれています。

実は、このような国は珍しく、少し昔のデータにはなりますが、介護施設の利用者の80歳以上の寝たきり率は、介護制度が充実している北欧の国スウェーデンに比べ9.7倍、アメリカと比べても6.3倍。非常に高くなっています。

寝たきりになれば、人生を楽しめることが極端に減ってしまいます。

だからこそ、寝たきりになる人を1人でも多く減らすのと同時に、その期間をできるだけ短くしたいという思いを持って、私たちは活動をしています。