炊飯器で調理(写真はイメージ/写真提供:Photo AC)

60歳を超えると「昔ほど食欲が湧かない」「食べる量がガクンと減った」「料理をするのが億劫になった」という声が多く聞かれるようになります。自身もそのひとりだという、管理栄養士の森由香子さんが編み出した、「がんばらず」に作れて「少量」でも栄養バランスが整い、健康管理がきちんとできる食べ方とは――。『60歳からの「少食」でも病気にならない食べ方』より一部を抜粋して紹介します。

年配の人ほどオーブンを!作る手間が格段に減る

60歳前後になってくると、毎日毎日食事を作るのはどうしても億劫になってくるものです。

だからといって、しょっちゅうコンビニやスーパーで弁当や惣菜を買ってきて食べるのは、栄養が偏りがちですし、味つけも濃いめ。「できれば手作りの料理が食べたい……」と悩んでいませんか。

そんな中高年の方にぜひともおすすめしたいのが、オーブンの活用です。

たとえば、肉や魚にオリーブ油を塗り、塩、こしょう、お好みのハーブを散らしてオーブンで焼くだけで、おいしい本格的な主菜が完成します。

その際、にんじん、ブロッコリー、きのこ類などの野菜も食べやすい大きさに切って、同様にオリーブ油、塩、こしょう、お好みのハーブで和えて一緒に焼けば、野菜の副菜も同時に作れ、栄養のバランスも整います。

鶏肉や豚肉にはローズマリー、さけやたらにはタイム、野菜にはオレガノなどがよく合います。同じ材料でもハーブや調味料を変えれば、味の変化もついて、アレンジも楽しめます。