人間の生の最後に辿り着く場所となる〈終わり〉。
それについては、ここまでのようになんとか身をくねらせてすり抜けるわけにはいかないのでしょう。
こちらが若かったときのように、そこにあるもの――〈死〉に気づかずに、すぐ脇をすり抜けていくようなシアワセは、もう期待できないに違いありません。
――では、どうするか?
最後の現場まで行ってみなければ、わからない。
――だから、どうするか?
最後の現場まで行ってみなければ、それもまたわからない。それが、いつ、どこであるかもはっきりしません。
まあ、いいではありませんか。お互いに、行けるところまで行ってみましょう――。